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【ホーム最終戦】トラッキングデータで見る! ~vs. ベガルタ仙台 ~ 2015年2nd第16節

試合開始直後の1分に先制点を流し込んだ豊田 陽平 -出典:jleague.jp


ランキングを見ると走行距離では、ほぼ互角ですね。スプリント回数に目を移すと、仙台が鳥栖を22回も上回っています。特にランキング2位の仙台DF菅井選手のスプリント回数が目を引きます。フォーメーションを確認してみたいと思います。

↓↓ 先発フォーメーション
③2015_J1_2nd_16節_フォーメーション(鳥栖vs仙台)

仙台の菅井選手とマッチアップしたのは、ミヌ選手ですね。スプリント回数のランキングを確認すると仙台菅井選手は24回、ミヌ選手は、18回。もう少し細かくみてみる事にします。鳥栖左サイドの中盤から最終ラインに多く関与するであろう選手すべて(交代出場選手含む)でスプリント回数と走行距離の相関をみてみましょう。

鳥栖左サイド攻防の分布
④2015_J1_2nd_16節_鳥栖左サイド(鳥栖vs仙台)_

[鳥栖:ミヌ選手(90)+早坂選手(89)+谷口選手(90)+白星東選手(1)] 走行距離:31.76km
スプリント回数:48回
※選手カッコ内は、出場時間

[仙台:菅井選手(90)+金久保選手(70)+富田選手(90)+野沢選手(20)] 走行距離:32.32km
スプリント回数:46回
※選手カッコ内は、出場時間

選手単位で見ると仙台の菅井選手の数値は突出して見えますが、鳥栖の左サイド全体で見てみると、ほぼ互角ですね。どちらが勝利のための効率的なハードワークかといえば、鳥栖ではないでしょうか。

では、この『勝利のための効率的なハードワーク(オフ・ザ・ボール)』がどのように「ボールに関与しているときの動き(オン・ザ・ボール)に反映されていったのかを いつものようにサッカーのデータを扱うサイトで有名な「Football LAB」さんのチームスタッツデータを活用して見ていきたいと思います。

その前に、ここでもう一度、冒頭で引用した森下監督の試合後コメントをみることにします。

[ 森下 仁志監督 ] 試合の方は狙い通りに得点を取れて、その後はブロックをコンパクトに低い位置で作って、カウンターを狙うような形に持っていきました。引用元:jleague.jp

データを見る前提は、先制点を奪ったあとの『カウンター狙いの戦術』です。

↓↓まずは「時間帯別支配率・シュート・ゴール」
⑤2015_J1_2nd_16節_ボール支配率(鳥栖vs仙台)_

試合全体での支配率は、「鳥栖:41.9%、仙台:58.1%」です。時間帯別を見ると鳥栖が支配率で仙台を上回る時間帯もあり、ただ単に引いてカウンターでなかったことがわかります。次はチームスタッツを直近の試合と比較してみます。

↓↓直近5試合のチームスタッツの比較による今節オン・ザ・ボールの検証

⑤2015_J1_2nd_16節_スタッツ(鳥栖vs仙台)_

上の表で注目は、「パス」、「クロス」の総数と成功率および「30mライン進入」の総数です。赤色の文字は松本戦と比較した数値です。「パス総数」、「クロス本数」、「30mライン進入」ともに松本戦を下回っており、ボール支配率は鳥栖:41.9%。 しかし、「パスの成功率」、「クロスの成功率」を見てみると73.7%、28.6%と前節を上回っています。カンウンター狙いの戦術で攻撃の際は、ミスが少なく効率よく敵陣までボールを運んでいたことが見て取れます。攻撃時は攻めきる形がある程度できたため守備への準備に余裕ができ、押し込まれる場面でも、最後まで守備の集中力を切らさない。また、それによって、無失点に抑えられた一因にもなったのではないでしょうか。

■今節の勝負をわけたポイントは?
・先発のバリエーションが増えたことにより、試合序盤、相手仙台が鳥栖の立ち位置を確認することに時間が掛かった。その隙に狙い通り先制点を奪った。
・先制点後、徐々にカウンターサッカーにシフトしていき強固な守備ブロックを作ることに成功した。
・攻撃時は、ミスが少なく相手ゴール前まで効率よくボールを運び、守備のリズム・集中力を高める一助となり、無失点に抑えることが出来た。

■最後に
今シーズンも残り1試合と天皇杯となりました。来シーズンの監督などの噂もありますが、リーグ残り1試合と天皇杯での今季の戦いに目を向けて最後まで応援していこうと思います。次回は、天皇杯前後に投稿を予定しています。

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[2015年シーズン ラスト1] 2015年シーズンのサガン鳥栖、ここまで2ndステージ16節(33試合)を戦い年間順位11位。ホーム最終戦勝ちましたね!結果は、みなさんご存じの通り、1-0の勝利。 ここ最近の先発メンバ…

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【残留決定】データで見る!勝つべくして勝った!? ~vs. 松本山雅FC ~ 2015年2nd第15節



ランキングを見ると走行距離では、鳥栖が2Km程上回っています。スプリント回数に目を移すと、松本が鳥栖を30回も上回っています。何なんでしょうか?この差は?これだけ見ると松本が勝利してもおかしくない数値ですね。この差を探るために、まず先発フォーメーションを確認してみます。

↓↓ 先発フォーメーション

引用元:Football LAB

引用元:Football LAB

松本は、1ボランチですね。対する鳥栖は、ダブルボランチです。サイドの攻防で鳥栖のボランチがうまく機能すれば、松本よりも1人多い形で数的優位を作りやすい状況ではないかと思います。また、松本はロングボール主体の戦術を取っていますので、戦いを優位に進めるには、FWのターゲットめがけて蹴りこみ、こぼれ球を拾う必要があります。ここでスプリント回数トップの松本の田中(隼)選手のサイドに注目してみると、前に空いた大きいスペースを駆け上がり、相手ボールになれば、戻るという。かなりアップダウンの運動量を必要とすることが見て取れます。また、松本の岩上選手も同様にかなりの運動量を必要とすることが見て取れます。対する鳥栖は、このサイドにミヌ選手、水沼選手というチームでもトップクラスの運動量とテクニックをもつ選手がマッチアップしています。さらにボランチの岡本選手、DFのミンヒョク選手という対ロングボール対応として強力な布陣です。このようなことから、自ずと鳥栖に対抗するために松本の田中(隼)選手、岩上選手のスプリント回数が増加したと考えられます。また、松本のウィリアン選手も出場時間45分で21回ものスプリントを行っていますが、これもロングボールを受けるまたは、ロングボールをこぼれ球を拾う動きを繰り返していたものと考えられます。次に鳥栖から見て左サイドの「走行距離とスプリント回数」分布を見てみたと思います。

↓↓松本戦 鳥栖左サイド選手マッチアップ「走行距離とスプリント回数」分布
④2015_J1_2nd_15節_鳥栖左サイド攻防分布(鳥栖vs松本)

横軸が「走行距離」、縦軸が「スプリント回数」です。松本の田中(隼)選手のスプリント回数にすぐ目が行きますね。しかし、良くみるとマッチアップするミヌ選手との差は、3回とそれほど差はありません。一方、走行距離を見ると、鳥栖の水沼選手がマッチアップする松本の岩上選手を1km弱上回っています。この4人の走行距離とスプリント回数をチームごとに集計すると以下のようになります。

[鳥栖:ミヌ選手+水沼選手] 走行距離:23.15km
スプリント回数:42回
[松本:田中選手+岩上選手] 走行距離:22.89km
スプリント回数:45回

拮抗してますね。しかし、鳥栖はシステム上、ここにダブルボランチの一角である岡本選手の攻守の支えがあります。対する松本はワンボランチのため、鳥栖ほどの攻守の支えが期待できない状況です。このことから鳥栖の左サイドに分があると思われます。また、鳥栖右サイドも同様と考えられます。このように見ていくと松本は、精度の良いロングボールとこぼれ球をうまく拾って相手を押し込むことが勝利の絶対条件だということが見えてきます。

ここで、Football LABさんのデータを引用してボール支配率を見てみると試合全体のボール支配率は、「鳥栖:55.5%」、「松本:44.5%」で鳥栖に分があります。しかし、試合が動いた時間帯を見てみると… 鳥栖は、62分に池田選手に変えて豊田選手を投入します。しかし、直後に松本にPKで先制されます。その直後鳥栖は、66分に鎌田選手を投入。攻撃のカードを切り続けます。この間のボール支配率は、「鳥栖:50.6%」、「松本:49.4%」とこの試合、鳥栖の支配率最低を記録します。攻守のバランスが少し崩れ始め、交代した選手が効果的に機能していなかったように見えます。そして、73分、藤田選手の投入です。これ以降の鳥栖のボール支配率は56%と持ち直します。藤田選手投入で攻守のバランスが取れ始めたと考えられます。そこに「敵陣空中戦力」を制する男「豊田陽平」選手、さらに地上では「鎌田」選手が機能すれば…
クロスもグランダーのパスも対応OKと言う感じですね。試合終盤、体力的にきつい時間帯で松本はこれに対応するのはかなり、つらいものがあったと思われます。チーム全体の総合力の差と言った方がいいのかもしれません。この試合のターニングポイントは藤田選手投入だったのではないかと考えています。

最後に「鳥栖スタイルの変化兆し」の検証をしてみたいと思います。

⑧2015_J1_2nd_15節_ボジション別散布図

上の分布図は松本戦のポジション別「走行距離とスプリント回数」の分布です。横軸が「走行距離」、縦軸が「スプリント回数」です。注目は、一番右上に分布している「2nd15 鳥栖MF」です。走行距離、スプリント回数ともに高い数値を示しています。次に今節を含めた直近5試合の鳥栖MFの「走行距離とスプリント回数」を見てみます。

↓↓直近5試合の鳥栖MF「走行距離とスプリント回数」⑦2015_J1_2nd_15節_直近5試合MF
上の分布図で一番右上の「2nd15 鳥栖MF」が走行距離、スプリント回数ともに高い数値を示しています。これは、松本戦の鳥栖MFの数値です。他の4試合と比べ明らかな違いが見て取れると思います。走行距離、スプリント回数が前節よりさらに向上しています。次に 松本戦での走行距離、スプリント回数の向上が、チームスタッツ(オン・ザ・ボール)にどのような変化をもたらしたかを見ていきます。使用するデータは、いつものようにサッカーのデータを扱うサイトで有名な「Football LAB」さんのデータを活用したいと思います。

↓↓直近5試合のチームスタッツから見る変化
⑨2015_J1_2nd_15節_直近5試合チームスタッツ

上の表で注目は、「パス」、「クロス」の総数と成功率および「30mライン進入」の総数です。赤色の文字は名古屋戦と比較した数値です。「パス総数」、「パス成功率」、「クロス本数」ともに名古屋戦を下回っていますが、これは、松本がロングボールを多用する中盤を省略する戦術であったことも影響していると考えられます。しかし、「クロスの成功率」を見てみるとパス・クロス本数ともに前節を下回っているにもかかわらず、「25%」をたたき出しています。さらに「30mライン進入」においては「49回」と前節を上回っています。いかに効率よくチャンスを作り出しているかがわかるかと思います。

■鳥栖スタイルに変化のとは?
オフ・ザ・ボールでの「走行距離・スプリント回数」とオン・ザ・ボールでの「パス」、「クロス」が相互にリンクして、効率のよいハードワークとゲーム展開をしながら、なおかつ効率よくゴールチャンスを作れるようになってきていると考えられます。リーグ戦も残りわずかですが、やっとチームとしてやろうとしていた戦術が実を結びつつあるのではないかと…思います。

■最後に
今シーズンも残り2試合となり、ホームではあと1試合となりました。残留も決め、あとはホームでの勝利ですね。スタジアムでホーム最終戦をめい一杯楽しんできたいと思います!!
次回は、仙台戦前後に投稿を予定しています。

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【残留力】鳥栖スタイルに変化の兆し!? ~vs. 松本山雅FC ~ 2015年2nd第15節



前置きが長くなりましたが、ここからが本編。 それでは、始めます!!

■『残留力』トラッキングデータで見る! ~鳥栖スタイルに変化の兆し!?

↓↓名古屋戦ポジション別「走行距離とスプリント回数」分布

PCはクリックで拡大。タブレット・スマホは、スワイプで拡大

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上の分布図は名古屋戦のポジション別「走行距離とスプリント回数」の分布です。横軸が「走行距離」、縦軸が「スプリント回数」です。注目は、一番右上に分布している「2nd14 鳥栖MF」です。走行距離、スプリント回数ともに高い数値を示しています。次に今節を含めた直近5試合の鳥栖MFの「走行距離とスプリント回数」を見てみます。

↓↓直近5試合の鳥栖MF「走行距離とスプリント回数」

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上の分布図で一番右上の「2nd14 鳥栖MF」が走行距離、スプリント回数ともに高い数値を示しています。これは、名古屋戦の鳥栖MFの数値です。他の4試合と比べ明らかな違いが見て取れると思います。走行距離、スプリント回数が向上しています。次に 名古屋戦での走行距離、スプリント回数の向上が、チームスタッツ(オン・ザ・ボール)にどのような変化をもたらしたかを見ていきます。使用するデータは、いつものようにサッカーのデータを扱うサイトで有名な「Football LAB」さんのデータを活用したいと思います。

↓↓直近5試合のチームスタッツから見る変化

PCはクリックで拡大。タブレット・スマホは、スワイプで拡大。 引用元:Football LAB

上の表で注目は、「パス」、「クロス」の総数と成功率および「30mライン進入」の総数です。赤色の文字は名古屋戦と類似した数値です。ここでみると甲府戦と数値上、類似しています。次に類似する2試合でのボール支配率のデータを「Football LAB」さんのサイトから引用して見てみます。甲府戦のボール支配率は「63.2%」で相手が引いた戦い方をしており、ある程度ボールを回せる状況だったと考えられます。対して、名古屋戦の鳥栖ボール支配率は「59.7%」で、「パスの本数・成功率」において甲府戦を上回る数値を叩きだすのは、少し難しかったであろう状況が考えられるのですが、実際は、パス総数「504本」、パス成功率「76%」の数値をたたき出しています。さらに「クロスの本数:28」、「クロスの成功率:25%」とこちらは、甲府戦の2倍これまでにない高い数値です。そして「30mライン進入」においても同じく高い数値となっています。あとは得点するだけというような内容となっていますね。

■鳥栖スタイルに変化の兆しとは?
オフ・ザ・ボールでの「走行距離・スプリント回数」とオン・ザ・ボールでの「パス」、「クロス」が相互にリンクして、効率のよいハードハークとゲーム展開ができつつあように思えます。あとは得点だけ。

■松本山雅戦にむけて勝ち切るためのポイントは?
・Awayの地で名古屋戦のような戦いを継続できるか
・最重要ポイント「敵陣空中戦力」を制する男「豊田陽平」の出場時間
※最重要ポイントを詳しく知りたい方は、下記、過去記事を参照ください。
「『残留力』鳥栖スタイルを分析! ~ vs. 浦和レッズ  ~ 2015年2nd第13節」

■最後に
松本山雅戦、勝って残留を決めてほしい。只々それだけです。
それでは、今回は、ここで終わりにしたいと思います。
次回は、山雅戦後を予定しています。

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